アベノ中国語道場

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【文化篇】 中国料理の食材 -その2-

前回は、中国料理の食材の中で、肉類と家禽類を紹介しました。今回はその続きとして、食材の中の魚介類と野菜を紹介していきましょう。

 

魚介類

 

海水魚

中国料理では、海水魚もいろいろな種類を食べますが、魚に関しては日本の方が種類も多いでしょう。海水魚は、海に面した沿岸地方では獲れたての新鮮なものが食べられます。特に、大連、青島、寧波、アモイ、香港などの大都市では、盛んに海水魚が食べられています。

海水魚で代表的なものは、ハタ、イシモチ、タチウオ、スズキ、マナガツオなどが有ります。また、最近では、中国料理のレストランでも、サケの刺身を前菜として出すところも有ります。

海水魚の調理法としては、中華なべで蒸す“清蒸”や、しょう油で煮込む“红烧”などが有ります。スズキの蒸しものは会食や宴会の定番料理です。海水魚の場合、淡水魚にくらべ臭みが少ないため、蒸しても美味しくいただけます。新鮮な海水魚の蒸し料理は、身がぷりぷりで大変美味しいものです。しかし、いくら新鮮だと言っても、中国料理の場合は、生の魚は全く食べません。最近大都市の大型レストランなどで出すサケの刺身は、日本料理から入ったものでしょう。中国の大都市で日本料理店がたくさん増えたことで、中国人も生魚の味を覚えたようです。

魚以外では、海のエビ、カニも食べられます。エビはクルマエビが人気が有ります。

カニはハサミの大きなガザミが有ります。別名ワタリガニとも呼ばれます。地方によってはシャコも有ります。シャコは北方(天津など)では“皮皮虾”と呼ばれますが、南方では違う呼び方があるようです。

イカもたくさん食べられていますが、タコはほとんど食べないようです。中国料理のなかで、タコ料理は聞いたことがありません。もっとも、タコの獲れる一部の地域では食べているのではないかと思います。

また、貝類では、アワビ、アサリ、カキなどがよく食べられています。

 

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清蒸鲈鱼

淡水魚

淡水魚の中で代表的なものはコイでしょう。コイ料理の中では、油で揚げたコイに甘酸っぱいソースで煮た“糖醋鲤鱼”が非常に有名です。似た料理に、杭州名物の“松鼠鱼”が有りますが、こちらは主に海水魚を使います。

その他、フナ、ライギョソウギョなどが有ります。また、タウナギしょう油煮込みは江南地方の名物料理です。タウナギは、日本のウナギに比べるとずっと小さく、見た目や味はドジョウに近い魚です。

中国の淡水魚の場合は臭みが強いため、調理法は油で揚げた後に煮込むか、しょう油でコイ味付けの煮込みにすることが多いです。中国は水の濁った川が多いので、川魚も臭みが強くなります。

その他、淡水のカニでは“大闸蟹”(上海ガニ)が大変有名です。上海ガニの品種はモクズガニと言って、ハサミにびっしりと毛が生えています。上海ガニは、上海と昆山の中間にある陽澄湖で養殖されたものがトップブランドになっています。、陽澄湖産のカニは、偽物が大量に出回っているため、ブランドの証としてハサミにタグが付けられています。上海ガニの調理法は、手足を縛ったカニを小さなセイロに入れて蒸すだけです。後は、身をほぐしながら、しょう油ダレに付けて食べます。サイズが小さく、食べるところも少ないですが、上海ガニは何と言ってもカニ味噌が絶品で、味噌を食べるのです。カニ味噌のことを中国では“蟹黄”と言いますが、カニ味噌を使ったメニューもいろいろ考案されています。

私も何度か上海でカニを食べましたが、はっきり言って日本のカニのほうが美味しいと思います。確かに上海ガニの味噌は美味しいですが、比べると日本のカニに見劣りがします。しかし、以前上海で会った日本人駐在員は、「上海ガニを食べたら、他のカニは食えなくなる」と言っていました。好みは人それぞれです。

 

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大闸蟹

野菜

 

中国料理の中で使われる野菜の種類は非常に多岐に渡りますが、大部分は日本でも食べられている野菜と共通しています。

例えば、葉野菜では、白菜、キャベツ、ホウレンソウ、ニラ、セロリ、ネギ、香菜などが有ります。

根菜類では、大根、カブ、ニンジン、玉ねぎ、ショウガ、ニンニク、ゴボウ、レンコンなどが有ります。

瓜類では、キューリ、冬瓜、カボチャ、ニガウリなどが有ります。

マメ類では、ダイズ(モヤシ)、アズキ、リョクトウ、エンドウマメ、エダマメ、インゲンマメなどが有ります。

その他、モヤシ、トウモロコシ、ピーマン、トマト、ナス、トウガラシなどが有ります。トウガラシは調味料でなく、メインの食材として炒めて食べる料理もあります。

また、中国オリジナルの野菜も有ります。“雪菜”、“空心菜”、“茴香”(ウイキョウ)、“荠菜”(ナズナ)などです。“雪菜”は上海を中心とする江南地方特産の野菜で、九州の高菜に似ています。漬物にしたり、炒めてラーメンの具に使います。後ろの2つはよく中華まんやワンタンの餡の中に入れて使われます。

野菜の定番メニューとしては、東北料理の“地三鲜”や“老虎菜”、“酸辣土豆丝”、“韭菜鸡蛋”などが有ります。いずれも、ごく普通の、特に北方のレストランや小さな食堂で食べられる庶民的なメニューです。“地三鲜”は、ナス、ジャガイモ、ピーマンをアッサリした塩味で炒めたメニューです。“老虎菜”は、香菜、青トウガラシ、ネギ、キューリを細切りにして、塩、しょう油ゴマ油であえた中国風サラダです。

中国料理の場合、基本的には野菜を単独で炒める調理法が多いです。例えば、白菜やモヤシ、ホウレンソウなどを単独で炒めます。そうする方が野菜の持つうま味をより引き出すことができるのです。調理法は、あっさりした塩味で炒める“清炒”や、煮込む“炖”などが有ります。

中国では、野菜だけを使った料理のことを“素菜”、肉料理のことを“荤菜”と呼びます。中国料理のメニューは、肉料理がメインになることが多いですが、実は野菜料理も美味しいものがたくさん有ります。野菜の調理法の内、最も素材の味を引き出せるのが炒めものだと思います。短時間で炒めることで、野菜の持つ食感やうま味を上手に引き出すことができるからです。

 

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老虎菜

 

2回に渡って中国料理の食材を紹介してきました。広大な国土と悠久の歴史を持つ中国は、食文化の世界でも独自の発展を遂げてきました。中国の食文化の変遷は、ひとえにより美味しいものを求める情熱と努力に費やされてきたと言ってもよいでしょう。その結果、ありとあらゆる食材を使い、たくさんのメニューが生み出されました。

最後に一言。中国料理と日本料理を比べた場合、どういう違いがあるでしょうか?私の考えるところ、日本料理のメニューは酒の肴で、中国料理は飯のオカズだと思います。

みなさんは、どういう違いがあると思われますか?