他人に何かを「させる」という「使役表現」は、“兼语句”「謙語文」で表わします。
「謙語文」とは動詞述語文の一つで、述語が二つの動詞句から構成されて、前の動詞(使役動詞)の目的語が後の動詞の主語を兼ねているという形です。「使役表現」は代表的な「謙語文」の一つと言えます。
では、基本的な「使役表現」の形を見ていきましょう。
〔肯定文〕「・・・に~させます」
主語 + 叫 / 让 / 使 + 目的語〔主語〕+ 動詞 + 目的語
他叫我查餐厅的电话号码。
(彼は私にレストランの電話番号を調べさせます)
教练让我们站起来了。
(コーチは私たちを立たせます)
他的消息使我们非常高兴。
(彼の知らせは私たちをとても喜ばせました)
〔疑問文〕「・・・に~させますか?」
疑問文は、肯定文の語尾に“吗”をつけるか、謙語文の前の動詞を反復形にします。
刘老师叫你们写作业吗?
(劉先生はあなたたちに宿題をさせますか)
妈妈叫不叫你去买蛋糕?
(お母さんはあなたにケーキを買いに行かせますか?)
〔否定文〕「・・・に~させません」
否定文は、使役動詞の前に“不”または“没”を置きます。
老师不叫我们喝酒。
(先生は私たちにお酒を飲ませません)
他们不叫我们参加晚会。
(彼らは私たちにパーティに参加させません)
妈妈没让我学吉他。
(お母さんは私にギターを習わせません)
《学習のポイント》
“叫”はもともと「命じる」、“让”は「譲る」という意味で、“让”のほうが「その人がやるのに任せる」という若干やわらかい語感を持っています。しかし、実際会話などでは、“叫”と“让”は置き換えが可能です。
また、“使”、“高兴”、“感动”、“满意”など、人の心の様子を表わす動詞や形容詞を伴います。
这件事使我非常高兴。
(この件は私を非常に喜ばせた)
这首曲子使我非常感动。
(この曲私をとても感動させた)
今天的宴会时我们十分满意。
(今日の宴会は私たちを十分に満足させました)